- 生活残業おばさんはどうして誕生する?
- おばさんの対処法は?
- 生活残業おばさんと一緒にいるとどうなる?
こんな悩みを解決する記事を書きました。
普段は日系企業の人事として、労務管理や中途採用をしています。
「生活残業をするおばさんがきつい」
どんな会社にもいますよね。ずっと会社に残って生活残業をするおばさん。
やたら権力を持ち、部長レベルにも普通に話しかけに行けるお局とも呼ばれる存在。やっかいですよね。
今回は「生活残業をするおばさん」の誕生秘話や対処法について詳しく説明します。
この記事を最後まで読めば、生活残業おばさんに悩まされる毎日が消えますよ。
【誕生秘話】生活残業するおばさんはどう誕生するか?
まず、生活残業をするおばさんはどうやって会社に誕生するのか?について解説します。
別会社の人事仲間と飲んだ時に、どの会社でもいるよねと話していた内容をまとめたものです。
- ずっと昔からその会社にいる
- 偉い人の過去を知っている
- 誰もその人に注意できない
- 居心地がよく会社に残る
きっとあなたの会社のおばさんにも当てはまります。
ずっと昔からその会社にいる
生活残業おばさんは、基本的に過去からその会社にい続ける人です。
それこそ、会社の昔の姿を知っていたり、昔あったオフィスを知っていたり、とりあえず過去をやたら知っているんです。
周りの人に、その人の名前を言うと、「ああ○○さんね!」とたいてい知られているケースが多いです。
偉い人の過去を知っている
過去からその会社にいるため、今の偉い人たちの若い時の姿を知っているんです。
例えば、
- 人事部長が主任だったころを知っている。
- 営業課長が新卒だった時を知っている。
偉い人の過去を知っていて、今偉い役職の人たちもその人にお世話になった瞬間があるんです。
誰もその人に注意できない
よって、誰もその生活残業おばさんに対して注意やアドバイスができなくなります。
明らかに時代遅れなこと(例:自動でできるExcel作業を手作業でやる)をやっていても「○○さん、それやめたほうがいいよ」と声掛けができなくなるんです。
その生活残業おばさんに嫌われると、嫌がらせが始まる可能性があり、仕事がしづらくなりますからね。
居心地がよく会社に残る
結果、誰もその人に注意することもできなくなります。
ダラダラと仕事をしていたところで、「あの人は昔からそうだから」と片付けられてしまうんです。
さらに生活残業おばさん側からすると、社内に知っている人が多いので、雑談をしたり、若手のミス探しが大好きなので生活残業をしているという感覚がありません。
居心地よく会社に残っているんです。
これで、生活残業をするおばさんが誕生しました。
生活残業するおばさんの特徴3選
では、生活残業をするおばさんの特徴はどのようなものがあるでしょうか?
人事仲間や、他の部署でお局がいる同僚に話を聞いたところ、次のような特徴にまとめられました。
- 顔が広いのでよく人に話しかける
- 細かい自分ルールがある
- 自分ではマニュアルを作らない
一般的に生活残業する人は次の記事で書いています。
顔が広いのでよく人に話しかける
先ほど説明した通り、昔から会社にいて顔が広いので「よく人に話しかける」のが一つ目の特徴です。
ただ、まんべんなく社員に話しかけるのではなくて、あくまでも「自分が気に入った人」にだけやたら話しかけます。
選ばれし者たちですね。
話しかけられた側は仕事が止まりますが、注意もできないのでアリ地獄にはまったようなものです。
かわいそうです。。。
細かい自分ルールがある
また、生活残業をするお局は細かい自分ルールがあります。
- 「○○さんに話しかける時は、まずメールを入れなきゃダメ」
- 「この内容なら、CCにどこどこの○○さんを入れる」
- 「資料の句読点の位置が違う」
誰も気にしない or 言われたら直せばいいことを絶対に死守します。
自分ではマニュアルを作らない
なのに、自分ではマニュアルを作らない。これも厄介です。
マニュアルがないから、初めてやる人はミスをして、生活残業おばさんに怒られる。最悪の場合は嫌われて居心地が悪くなって退職です。
なぜマニュアルを作らないのか?
作ると自分の居場所がなくなるからです。自分自身がマニュアルになれば、飛ばされることもないし、周りから自分に聞きに来てくれる。
これが快感なんで、マニュアルを作りたくないんです。
生活残業するおばさんの対処法3選
ここからが本題です。生活残業をするおばさんの対処法を3つ紹介します。
あなたが今の会社で何とかお局を攻略して生き延びたいと考えているのであれば、参考にしてください。
- 多くの人を味方にする
- そのおばさんの好きな仕事は任せる
- 人事や上司に相談する
私もこの3つを取り入れて、生き延びました。
おばさん以外にもやめさせる方法を書いています。
多くの人を味方にする
何よりも多くの人を味方にすることです。自分のチーム内でも、チーム外でもいいです。
過去に生活残業おばさんの被害を受けていた人たちでもいいです。
ポイントは、「あなたは一人じゃない」を知れるということ。
自分だけきついと本当にきついです。でも、周りも迷惑していると知れると、一気に気持ちは楽になります。
そのおばさんの好きな仕事は任せる
そのおばさんには好きな仕事があります。観察しているとわかるようになります。
- データのダブルチェック
- 送信前のメールの内容確認
- 資料の体裁修正
その人がやりたがるような仕事は任せましょう。そうすることで、「私はあなたのことを必要としているんです」感を出して、気に入られるからです。
もちろんお願いするときは、「自分が苦手だから」感を出しましょう。
一応事前に業務量も確認しておくといいですよ。
まず任せる相手の業務量を考える必要があります。これを測らずに任せると「無理です」「できません。手一杯です」と断られる可能性が高いからです。
人事や上司に相談する
きつい時は人事や上司に相談してください。
ただ、もちろん人事や上司に言ったところで【誕生秘話】のところで説明したように、生活残業おばさんに注意することはできません。
ただ、上司と面談のたびに「大丈夫?」と声をかけてくれることになります。
人事に対しては「○○さんの影響でやめようかと思っています」とジャブを打つとかなり焦りだします。
裏ワザとして覚えておいてください。
【疑問】なぜ生活残業するおばさんを止められないのか?
ここまで対処法について説明してきました
ここでは、どうして生活残業するおばさんを止められないのかについて、確認しておきます。
その人しか知らないことが多すぎる
先ほどのマニュアルの話にあったとおり、その人にしか知らない秘密のルールがあったりします。
また、現在の業務の流れが今の状態になっている背景を知っていたりします。なので、生活残業おばさんが抜けると、その知見が一気になくなるんですよね。
上司からすると、知りたい情報も含まれているので、生活残業おばさんを止められないんです。
他の部署に異動もさせられない
その人しか知らないことが多すぎるがゆえに、異動もさせられないです。
普通、モンスター社員がいると、グルグル違う部署に回されるケースが多いです。ですが、会社側からして、そのおばさんがその部署からいなくなると、ベテランが消えるので崩壊するんです。
本当はそうならないようにするのが企業なんですが、上役はリスクを背負わず異動させないことが多いですね。
注意しなきゃいけない上司が年下
冒頭の【誕生秘話】でも言いましたが、生活残業おばさんは昔からいる人です。
なので、本来注意しなければいけない課長や部長はそのおばさんより年下のことが多いです。年下から年上に注意するのはどうしてもためらうのが人間ですよね。
それに、「嫌われたら居心地が悪くなる」というリスクもあるので、結局誰もおばさんを止められないんです。
かまってしまうとあなたが損をするだけ
この記事も終盤に入ってきましたが、生活残業者とその被害者をたくさん見てきた私からのメッセージを伝えていきます。
一番伝えたいのは、「生活残業おばさんにかまってしまうとあなたが損するだけ」という話です。
あなた時間を取られるのはもったいない
その人のためだけに気を使って、仕事のやり方を変えたり、メンタルが削られたり、時間がとられるのはもったいなさ過ぎます。
もしあなたが20代や30代の若手ならなおさらです。自分の貴重な時間を他人のために(それも無駄な気遣い)使うのはもうやめましょう。
変な癖が身について仕事がやりにくくなる
損をする理由のもう一つが、変にお伺いを立てたり、気にして仕事をすると変な癖がつきます。
普通だったら、何も考えずに自分の提案をどんどん上司に言ったほうがいいのに、
- 「あの人に聞いておいた方がいいかな」
- 「ここの表現は微妙かな」
- 「機嫌悪そうだし先延ばしにしとこう」
など、お局に影響されて仕事がやりにくくなると、そのやり方が社会人で一生続きます。
それで、パフォーマンスが下がっている社員も多くいます。
生活残業おばさんを変えるよりも自分に集中しよう
なので、もしあなたがここまで読んでくれているなら、「生活おばさんを変える<自分に集中」してほしいです。
人を変えるのは基本的に無理
自分に集中する理由としては、「人を変えるのは基本的に無理」だからです。
昔からその会社にいて考えが凝り固まっている人ならなおさらです。
そんな無駄な部分に力を割くのであれば、自分のことを考えたほうが10倍マシなんです。
変えるなら環境を変えてしまおう
ただ、「自分に集中したいけど、結局その人がいると難しい」という人もいるでしょう。そういう時は、働く環境を変えてください。
部署異動じゃ甘いです。どうせ同じような生活残業おばさんはいますから。
会社ごと変える。これが唯一の解決策なんです。
変えた先でも生活残業者はいるのでは?
「会社を変えても生活残業者はいるのでは?」と思うかもですね。残念ながら、いる場合もあります。
ただ、いない会社もたくさん存在します。例えば、
外資系なら生活残業をした時点で実質クビにされるでしょう。
ベンチャーならやる気がある若手が多くて活気があふれています。
IT業界もより高い年収の会社に行けばいいのでお局的な人と関わらなくていいんです。
こういう風に探せばいくらでもいい環境はあるんですよ。