こんな疑問を解消する記事を書きました。
大手日系企業の人事として、労務管理や採用を担当しています。
「生活残業は評価に影響するのか?」
もしあなたが生活残業をしているのであれば、評価に響くのか気になりますよね。
逆に周りで生活残業をしている人がいたら、それは人事評価にどう反映されているのか知りたくなりますよね。
正直、自分より評価が高かったら許せませんもんね。
今回は、生活残業と評価の関係についてメインに説明していきます。
万が一周りの生活残業者が評価が高かった時に取るべき行動も書いていますので、最後まで読んでください。
生活残業は評価に影響する?
では、結論からお伝えします。生活残業は評価に影響するかどうかに関してです。
評価報酬制度を経験した私も身からズバリお伝えします。
結論:会社による
正直、「会社による」が答えです。
- 「そんなつまらない回答求めてなかった」
- 「逃げやがって!」
そう思う人もいますよね。
ですが、これが残念ながら現実なんです。この世にはありとあらゆる業界、業態があります。
なので、会社によって生活残業が評価に影響するかは断定できないんです。
理由:企業によって評価制度が違うから
もっと詳しく言うと、会社によって評価制度が異なります。
その評価制度次第で、生活残業が人事評価に反映されるのかどうかが決まるんです。
シンプルに伝えると、
です。
次の章では少しその評価制度について深堀します。
納得いかないなら転職が一番
いきなりアドバイスに移ります。
「生活残業者が評価されていて納得いかない!」と思う人は、もうその会社にいるのをやめましょう。
具体的には転職してください。
今の貴重な時間と、「あいつは仕事してないのに評価されてる」という負の感情を抱くのは正直無駄です。
転職して環境を変えれば、正しく評価され、あなたの頑張りに応じて年収アップもキャリアップも目指せます。
「アンマッチして職歴に傷がつくのが怖い」という人は「コンサル型」の転職エージェントがオススメです。
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ただし、その間に何人もの若手が転職に成功して、
- 年収アップした
- 家を購入できた
- 家族との時間が増えた
- ストレスの原因の人と働かなく手良くなった
というメリットを受け取ったことは覚えておいてください。
企業における代表的な3つの評価制度とは
あまり詳しく説明すると、専門書になってしまいます。
なので、ここではざっくりとイメージを持っていただければなと。あなたが働いている会社がどの評価制度に当てはまるのかも考えながら読んでください。
企業における評価制度は次の3つが代表的です。
※ちなみにここでは具体的な制度名ではなくこういう傾向の制度が代表的という説明となっています。
年功序列(昭和の日系企業)
一つ目は年功序列です。昭和の日本企業と言っても過言ではないでしょう。
特徴は、
- 年齢に応じて給料が上がっていく
- 昇進も○年目と決まった節目がある
- 成果によって評価が大きく左右されない
- 減給はほとんどない
判断基準は、自分の同期が同じタイミングで昇格していたり、先輩や上司がだいたい同年代であれば年功序列の評価制度になっています。
こちらは、生活残業をしようがしまいが、年功序列なので評価にはあまり関係ないです。
成果主義型(外資系企業)
二つ目は成果主義です。どちらかというと外資系の企業に多い評価制度です。
特徴は、
- 出した成果によって評価が左右される
- 成果によって上がり幅が広い
- 成果を出せないと減給もありえる
- 解雇もありえる
判断基準は、飛びぬけて若いマネージャーがいたり、一つプロジェクトを成功させた年に急に次の月給があがったり、逆にそこそこの年のパフォーマンスが悪いおじさんが解雇、降格させられる。
こんなケースは成果主義の評価制度になっています。成果=評価なので、成果にならない生活残業は全く評価されないですね。
最近はベンチャーにも多いですね。
ハイブリッド型(グローバル日系企業)
三つ目は、ハイブリッド型です。その名の通り、基本的に年功序列の傾向はあるんだけど、成果を出している社員に対してはしっかりと高い評価をつけようという評価制度です。
特にグローバルな日系企業に多い傾向があります。特徴は、
- 担当者のうちは年功序列で上がっていく
- 管理職レベルになると年代がバラける
- 賞与が多め
- 成果主義を押しているが実態は年功序列
日系自動車メーカーやITなんかもこれを取り入れている企業が多いです。
生活残業していても評価される人の特徴3選
あなたの周りには生活残業をしていても「なんか評価高いよな」とか「なんでマネージャーになれたんだろう?」みたいな人はいませんか?
そういう人にはいくつかの特徴があります。
大きくは次の3つです。
上司に好かれている
一つが上司に好かれる点です。
上司とはかぎらず、同僚や役員に好かれるパターンもあります。
要は、どんな仕事の仕方をしていようが、「その人と話すとなんかやりやすい」とか「楽しい」と思われているんです。
なので、その人が生活残業してようと周りは注意しようとしませんし、むしろ「頑張っているなぁ」と声をかけるくらいです。
その人しか持ってないスキルを持っている
その人しかできない何かがある場合も評価されます。
例えば、プログラミング、英語、データ分析。
そういうスキルを持っていると、会社からしたら手放したくない人財になります。なので、仮に生活残業をしていたとしても、「あの人ならまあいいか」と許されるポジションになるんです。
結果として、生活残業の有無は関係なく、スキルが評価されるんです。
見えないところで貢献している
実は見えないところで貢献している場合もあります。
あなたが知らないところで上司に対して業務提案をしていたり、上司が必要な資料を細かく用意している、みたいなケースもあります。
また、大企業だとチーム外の部門横断的なプロジェクトに入っていて、それで忙しいみたいな人います。
そういう場合は無駄な残業をしているように見えても、評価が高くなるんです。
生活残業していて評価されない人の特徴3選
逆に、生活残業をしていて評価されない人(=これが普通)の特徴を紹介します。
こちらも大きく3つあります。
何をしているのかが見えない
一つ目は何をしているのかが見えないパターンです。
私が人事として働いてきて、評価の低い人の理由の大半を占めています。
- 「なんか残業は多いんだけど何をしているのかがわからないんだよね」
- 「そんなに忙しい時期じゃないんだけどね」
周りに聞くとそう答えるような人です。
要は残業が成果につながっていないので、無駄な生活残業をしていることがバレているパターンですね。
仕事に対する不平不満が多い
仕事に対してネガティブなことばかり言う人も評価が低い、というか嫌われます。
- 「それはうちでやることじゃない」
- 「仕事を増やしやがって」
のように常に愚痴を漏らしています。そういう人に限って、ダラダラ残業をして仕事を終わらせるんですよね。
逆に仕事ができる人は仕事を振られても、割り切ってサッと終わらせてしまいます。
やりたくない仕事をに時間をかける
生活残業をしていて評価が低い人の特徴に、「自分の嫌いなことは相当な時間をかける」という点があります。
自分の好きなことはある程度やるのに、嫌いなことはちんたらゆっくり終わらせる。こういう人は評価されません。
そもそも引き受けようとしませんが、仮に引き受けたとしても、その人にとってはやりたくない仕事です。
なので夜遅くまで残業して、終わらせて残業代を稼ぐんです。そうなると周りの人も、
- 「あいつに任せると遅い」
- 「生活残業しててうざいから任せるのやめよう」
となるんですよね。
基本的に生活残業で評価が高くなることはない
ここまで読んでいただいてわかる通り、原則生活残業で評価が高くなることはないです。
- 「評価が変わらない」=日系企業
- 「下がる」=外資系企業
基本はこのどちらかです。
ここでもう少しだけ、企業視点で優秀な人とコストについて触れておきます。
成果を出している人=優秀な人財
企業にとってどんな人が必要かという答えはシンプルで、「利益を生み出す人」です。
成果を生み出す人が利益を生み出すので優秀な人として扱われるんです。
利益の生み出し方は人それぞれですが、「営業でモノを売る」場合もあれば、「利益を生み出す優秀な人財を確保する」というのが私みたいな人事がやっている利益の生み出し方です。
生活残業=会社のコストになるお荷物
逆に、生活残業はその時間だけ見ると利益を生み出していません。
きつい言い方ですが、企業にとってコストだけを生み出す人はいらないんです。会社のお荷物になるだけですからね。
なので、企業の理想の姿は、「生活残業をしている人は評価をしない」が正しいんです。
ただし評価は主観でつけられることが多い
ただ、ここで厄介なのが、「評価は主観でつけられる」とうことです。
つまり、「生活残業をしていてコストになっているけど、人はいいしそこそこ仕事もしてくれているから評価は5段階で4にしよう」みたいなことが起こるのが企業です。
それに、生活残業者すべてを解雇していると、優秀な人に仕事がすべて集約されて忙しさから退職してしまうケースもあるため、一概に全員解雇というわけにもいかないんですよね。
解雇権濫用法理については以下の通りです。
「解雇権濫用の法理」とは、使用者が労働者を解雇するには、
- 解雇に客観的に合理的な理由があること
- 解雇が社会通念上相当であること
の2つの要件を満たさなければ、解雇権の濫用として、解雇を無効とする、というものです。
小西法律事務所HPより引用
周りが生活残業しているのに評価されていたら?
これが、一番伝えたいメッセージです。
「生活残業者は評価されないはずなのに、評価されていたらどうするか」
その企業は間違っているので何か行動を起こす必要がありますよね。
そこで次の2つの行動を考えてほしいです。
自分の成果をアピールする
「どうしても今の会社で頑張りたい!」という人は、自分の成果を自分が思っているよりアピールしてください。
生活残業している人に負けないくらいです。アピールしてもらいたい理由は次の3つです。
①成果を形にすると評価されるから
成果という何か形で見えるような結果を出すと評価されます。
- 採用人数目標達成!
- 売り上げ前年度比+150%!
などです。
こうすることで、誰がどう見てもすごいという客観的な結果がわかるので、評価が高くなるんです。
②登場機会を増やすと目立つから
また、成果はいろいろなところでアピールしてください。
部長レベルが集まる会議で紹介するもよし、役員とたまたま会って軽く伝えるもよしです。
こうすることで、あなたの存在が認知されるようになり、評価も自然と上がっていきます。
③働かない人を抜かせるから
そして何より、ダラダラと残業代を稼いでいる働かない人を抜かせます。
さすがの上司も、成果を出していないのに高い評価をつけ続けることはできなくなります。
あなたという相対評価の相手がいるのですから。
思い切って転職する
今の会社で頑張るのも素晴らしいですが、より手っ取り早く成長できるのは会社を変えることです。
転職したことがない人からしたらハードルは高いですが、次の3つの理由からぜひチャレンジしてもらいたいです。
①見えないルールがあるから
生活残業者が評価される場合、何か見えないルールがあります。
成果主義と言いながら、
- 実は年功序列
- あるプロジェクトに参加した人が昇格する
- ○○というスキルを持っている人を優遇する
- 女性or男性のみを優遇する
人事と一部役員だけが知っている裏ルールみたいなものは普通にあります。
野球のルールを知らなくて、教えてもくれないのにがバットだけ持たされる。それでいて「ヒット打てよ!」と言われて、頑張って素振りの練習をしているようなもんです。
すぐにそういう会社は変えちゃった方がいいです。
②その会社では伸びないから
それに、生活残業者が評価される会社ではあなたが成長しません。
理由はシンプルで、上司や上役が若手を成長させる気がないからです。
冷静に考えてみてください。生活残業者を見ている若手がモチベーションを下げるのは当たり前です。それなのに、それに対処しようとしないということは、若手を優先的に育てる気がないと言っているのも同然なんです。
だから早めに新しいキャリアを歩んだ方がいいんです。
③一生ストレスがたまり続けるから
最後は何より、「あなたがストレスを感じ続ける」という点です。
モチベが下がっている中でやる仕事、ダラダラやる年上を差し置いて頑張ったのに給料はその年上の社員の方が高い。
そんなストレス状況でずっと仕事を続けると病んでいきます。
あなたがイキイキと働ける環境は他にいくらでもあるので、ぜひ会社を変える決断をしてほしいですね。
「今の会社に違和感を抱いている人」へのメッセージ
これが私からの最後のメッセージです。
繰り返しになりますが、
「今の会社に違和感があるけど、転職には動き出せない」という方は、もう今の会社にいることをやめましょう。
転職をすることで、自分の頑張りが正しく評価され、成長できる環境に身を置くことができます。
逆にそのままだと、
- いくら頑張っても評価されない
- ストレスはたまる一方
- スキルも身につかず転職に手遅れになる
こうなります。
転職のリスクとして「ミスマッチを起こして短いスパンで再転職する」があります。
ですが、「コンサル型」の転職エージェントなら安心してください。
スキルだけでなく、あなたの価値観と企業側の価値観で、転職活動を支援してくれますから。
ハイクラス・ミドルクラス転職
\オリコン顧客満足度6年連続 第1位!! /
普段の仕事柄、様々なエージェントと接していますが、私が登録するならココ一択です。
これが会社にバレるとヤバいですが……
あなたの頑張りが認められて、今よりいい人生になるように応援しています!
読んでいただきありがとうございました。