こんな疑問を解消します。
普段は大手日系企業の人事として、労務管理や採用をしています。
「生活残業をしたらクビになるの?」
家族を養うため、自分の将来のため、生活残業はある程度仕方ないですよね。
でもそんな時に気になるのが、「クビにならないか?」というリスクです。
今回は、「生活残業をしているとクビになるのか?」について回答します。
【結論】生活残業でクビになるのか?
生活残業=生活のためにやる無駄な残業。カラ残業。という意味です。
まず、この記事の結論からお話します。
結論:すぐクビになることはない
結論、生活残業をしているからと言ってすぐにクビになることはないです。
生活残業している人は安心しましたか?
逆にアンチ生活残業の人は「なんだい!」と思っているかもしれません。
どうしてもやめさせたい人はこの記事も読んでください。
次に理由を説明します。クビにできない理由は2つあります。
- 法や労働組合に守られているから
- 生活残業の定義があいまいだから
理由①:法や労働組合に守られているから
生活残業ですぐクビにできない大きな理由の一つは、日本の労働者は法律や労働組合に強く守られているからです。
例えば、労働基準法で、「解雇権の濫用による解雇は無効」と定められています。会社側はよほどのことがない限り、生活残業者をクビにできないんです。
「体調が悪く連絡できないまま無断欠勤をした」といったやむを得ない理由があった場合や、単に「商品を壊した」「服装がだらしない」といった理由だけで解雇することはできません。
それにクビにしようとすると、相当な労力がかかりますから、「そこまでしていろいろ証拠集めたりするのも面倒くさいな」というのが人事や経営者の本音なんです。
理由②:生活残業の定義があいまいだから
理由の2つ目は、そもそも生活残業の定義があいまいだからです。
あなたの周りに生活残業をしている人はいますか?いる場合、それはどうして生活残業って言えますか?
これが答えられないのが生活残業でクビにできない理由です。
明らかに時間の無駄で成果を出していなくても、本人が、
- 「過去の資料をまとめていた」
- 「来週の会議の準備をしていた」
など適当なことを言えば、まず残業とみなされます。
それを会社側は残業とみなさないとした瞬間に、会社が残業代未払いとして負けますからね。
これが大きな理由です。
注意:実質的なクビは普通に起こる
ただ、実質的なクビは企業で普通に起こっています。
例えば、俗にいう「窓際族」であったり、言い方悪いですが「掃きだめ部署」なんかは今でも存在します。
要は、そこに左遷されて仕事が与えられない=実質クビということですね。
生活残業でクビになる3パターン
冒頭、生活残業でクビになることはないと説明しました。
ただ、以下の3つのケースでは生活残業が原因となってクビになるケースもあります。
順番に見ていきましょう。
外資系企業の場合
まずは外資系企業の場合です。
先ほどクビにはならないと言ったのは、「日系企業」であることが大前提です。
名前は出さないですが、大手外資系バンクは年度のあるタイミングになると、パフォーマンスが低い人に一定額の給与を払い、実質クビにするそうです。実力主義だからこそですね。
私は絶対に嫌です笑
勤務態度がひどい場合
勤務態度が相当ひどい場合はクビになります。
残業という名目でずっと会社に残りながら、何の成果も出さない。会議に出ても発言しない。しまいには欠勤も多い。そういう場合にはクビの候補に挙がります。
周りに悪影響を与えた場合
周りに影響を与えた場合もクビの可能性が出てきます。
基本的に、生活残業は周りのモチベーションを下げて悪影響なので、特に上司やその上の部長から目を付けられます。
注意されているうちはまだいいですが、いずれ降格やクビの宣告を受けることもあるでしょう。
【人事が見た】生活残業でクビにされた人
では、ここで実際に日系企業の人事を担当している私が見たケースを紹介します。
生々しく、当時若手だったこともあり「この会社大丈夫かよ」と不信にすらなりました。
何度注意しても直らず実質クビ
三つ上の先輩がいました。人は悪くなかったのですが、やたら残業時間が長く毎月狙ったかのように45時間ギリギリまで働いていました。
ある日、勤務実態を疑問に思った部長が、その先輩の上司に残業を抑えるように伝えたそうです。翌月残業は30時間まで減ったのですが、翌々月は40時間、さらにその次の月は45時間と元に戻ってしまいました。
もちろん、それだけの時間分の成果は挙げてません。その繰り返しを3回くらいやっていたら、その先輩は完全縮小で今にもなくなりそうな部品管理部門に行ってしまいました。
外資系企業に就職したが即クビ
元々仲が良かった同期の話です。会社の中では優秀だったのですが、日系企業の良くも悪くもダラダラとした働き方から逃れるように某外資系金融に転職しました。
転職直後に会った時は、「毎月の給与の差が全然違う」と浮かれながら言っていたのですが、1年後再会したときは「もうやめた」とのことでした。よくよく話を聞いてみると、深夜残業は当たり前、ついていけなくて常に仕事。
ただ、常に仕事をしている姿がある意味生活残業として見られて、80万積まれて退職勧奨されたとのことでした。
もっといろいろな末路も見てきたので、気になる人は次の記事も読んでみてください。
生活残業でクビになるよりヤバい未来
ここまで、生活残業では基本的にはクビにならないことを説明してきましたが、正直安心してはいけません。
生活残業でクビになるよりヤバい未来が待っているからです。
ヤバい未来=自分が必要とされない「ゆでガエル」です。
クビならまだ再就職できるからマシ
正直、クビになったら再就職は可能です。
転職活動で、「会社都合で」とうまく伝えれば拾ってくれる会社は山ほどあります。
なので、やるべきことがわかりやすいからましなんです。
クビにならない「ゆでガエル」がヤバい
一方クビにならず、ずっと生活残業を続けているとどうなるか。
あなたは「ゆでガエル理論」を聞いたことがありますか?
熱湯だと入れられたら熱くて飛び出すのに、水の中にい続けて、ゆっくりと加熱されていると、それに気づかず、いつのまにか沸騰してゆであがってしまう。という考え方です。
参考:HRプロ
これを生活残業に当てはめてみてください。想像のはるか上を行く残酷な世界が待っています。
ゆであがる前に行動しましょう。
クビよりヤバい未来を避けるための唯一の方法
そんなクビよりもヤバい未来を避けるには一つの方法があります。
実際これ以外はないです。
人事として、生活残業をやめようと試みた人を何人も見てきましたが、みんな失敗に終わっていました。
それほど生活残業の癖から抜けるのは難しいんですよね。
環境を変えることで未来を変える
生活残業の癖から抜ける唯一の方法は、「環境を変えること」です。
これ以上でもこれ以下でもありません。周りが生活残業をしていない環境なら、あなたも生活残業をしない。シンプルにこれだけです。
周りが家庭を大事にしたり、趣味を大切にしていたら、あなたもプライベートな時間を大切にしたくなる。これが人間です。
なので、純粋に環境を変えることができれば、未来を変えることができるんです。
あなたの好きなことに時間を使える
考えてみてください。生活残業していた一日2時間を好きなことに使える生活を。
- 新作のゲームをやりこみますか?
- 愛するペットと戯れますか?
- 推しているアイドルの動画を見ますか?
- 子どもとつかの間の触れ合いを楽しみますか?
一回の人生なんですから、好きなことに使いましょうよ。
年収を下げずに環境は変えられる
でもそれだと、
- 「手取りが下がる」
- 「将来が不安」
- 「ローンもあるし厳しいんだよ」
と思いますよね?
そういうときの転職なんです。
手取り額そのまま、残業時間月マイナス10時間。これだけで幸福度がグッと上がりますよね。
そんな未来を目指して環境を変えませんか?
結果として選択肢が増える
環境が変われば結果として選択肢が増えます。
「ぶっちゃけ生活残業をしていた時の方が、楽で自分の人生っぽかった」と思えば、その時に戻ればいいんです。
逆に「生活残業をしていたなんて、とんでもなく時間の無駄だった!」と気付けば、スキルアップや本当になりたかったものを目指せばいいんです。
何事もまずは環境を変えてからですよ。
「動きたいけど生活のために動けない人」へメッセージ
私から最後のメッセージです。
「宣伝か」と思う人はこの先は読まないでください。
「今の会社に違和感があるけど、生活のために動けない人」はもう生活残業をしないでください。
今の疲弊した生活を続けるより、転職で成功させる方が、年収も上がり、家の購入や子育てに関しての悩みが解決できます。
ただ、新しい企業とミスマッチを起こして、「現職でよかった……」となるのは怖いですよね。
そういう方には「コンサルタント型」の以下の転職エージェントに無料登録をするのをオススメします。
ハイクラス・ミドルクラス転職
\オリコン顧客満足度6年連続 第1位!! /
仕事柄、数社と転職エージェントとやり取りをしていますが、私が登録するならココ一択です。
あまり大きな声では言えないですが……
あなたの人生がより明るく、楽しくなるように応援しています!
読んでいただきありがとうございました。