こんな疑問を解決する記事になります。
普段は大手日系企業で採用と労務を担当しています。
「生活残業の何が悪いの?」
賃金は上がらないのに物価は高い。そもそも暮らしがきついのに、生活残業をして何が悪いんだ!と思う人も多いでしょう。
生活残業の何が悪いかにお答えしながら、多くの生活残業者を見てきた人事ならではのアドバイスもさせていただきます。
すぐにアドバイスが知りたいという人は「こちら」に飛んでください。
生活残業の何が悪い?
まず、結論からお伝えします。
これを読んでいる人の中には、生活残業を注意されたことがある人や、会社に貢献している自分の頑張りを肯定したい人もいると思います。
結論はこれです。
結論:生活残業自体は悪くないが、あなたの将来に悪い
生活残業自体はそこまで悪くないと個人的には考えています。
ただし、あなたの将来に悪いです。
ハッキリ言うと、生活残業を続けると幸せにはなれないということです。
この点については記事の後半で詳しく説明します。
生活していくには仕方ないから
生活残業自体が悪くない理由として、シンプルに生活していくには仕方ないからです。
頑張って働いて定時で帰っても、
- なかなか手取りはもらえない。
- 残業ありきでローンもある。
- 評価も上がらない
だから生活していくのには仕方がないんだという人も多いでしょう。
私も、定時で上がってもやることないしなぁと思って生活残業をしていました。
【アンケート】生活残業は悪いと思われているか?
今回、残業している、していないにかかわらず「生活残業は悪いと思っているか」というアンケートを取ってみました。
おそらく社員視点と、社員を管理する側の視点が必要だと思い、分けて結果をまとめてみましたので、ここで紹介します。
人事以外視点の結果
まず人事部員以外の視点です。
やはり、生活残業は悪くないという回答が多くなりました。
ある従業員に理由を聞くと、
- 「生活残業しないと手取りが5万も違う」
- 「飲み会も行けなくなる」
という回答をもらいました。
仕方ないという意見が多いのは当然っちゃ当然ですかね。
人事部員視点の結果
今度は人事視点です。
人事視点では会社を守りたいので、生活残業は悪いという回答が多めになりました。
多い理由が、
- 「会社のコストにしかならないから」
- 「有能な人財が認められにくいから」
という点でしたね。
ただ、中には、
「悪いのは分かっているが、実際注意まではできない現実がある。十分な報酬をあげられていないので。。。」
というような意見ももらいました。
生活残業の何が悪いとされているのか?
では、生活残業の何が悪いとされているのかを改めて見てみましょう。
疑問に思っている人はこの機会に確認いただけるといいと思います。
結構なデメリットがあるんですよ。
順番に解説します。
会社のためにならない
一つ目は、会社のためにならないという点です
残業をしているのに、なんの成果も生み出せていないということは、ただ無駄なコストを生み出しているということになります。
いくら他の人が頑張って売り上げを上げても、生活残業で労務費がガンガンかかったら会社のためにならないですよね。
周りに悪影響を与える
二つ目は周りに悪影響を与えるという点です。
会社全体として生活残業の風土が根付いているなら、周りに悪影響を与えることはないかもしれません。
(あなたの人生には悪影響ですが。。。)
ただ、頑張って仕事をして定時で帰った人が評価されず、生活残業をした人が評価されたらどうでしょうか?
スキルが身につかない
三つ目はスキルが身につかないということです
生活残業は、ためになることはしていないはずです。ためになることをしているのであれば、それはちゃんとした残業ですからね。
つまり、何時間も何のスキルも身につかない時間を過ごしていることになるんです。
生活残業の何が悪い?と疑問に思っている人へ
では、ここからは冒頭で紹介した生活残業があなたの将来に悪いという点について、解説していきます。
疑問に思っている人はぜひこの点について確認してみてください。
「何が悪い?」=あなたの将来に悪い
生活残業をし続けると不幸になります。
流れとしては、以下の通りです。
スキルが身につかず時間だけ浪費する→
幸せなことに自分の時間を使えない→
幸せな人生から遠ざかる→
将来が不幸になる。
生活残業で稼いで得るものもある?
反論として、
「いやいや、生活残業で稼いだお金で買っている価値もある」
という人もいるかもしれません。それもわかります。
ですが、それはただ「今は大丈夫」という話なんです。
生活残業頼みにしていると、いずれ不幸になってしまうんです。
実は残業代だのみだとかなり危険
生活残業を頼りにして、生活を送っている場合実は身近なところで2つの危険が迫っています。
それに気づかずに生活残業を続けていると、ある日突然あなたを襲い、人生を転落させる可能性があります。
その危険は次の2つです。
危険な理由①会社が傾く
まず一つが会社が傾く可能性です。
簡単に言うと、退職させられたり、会社が倒産したりするということですね。
すでに、生活残業が日常的に行われている会社は従業員のモチベーションが低い傾向にあるので、倒産のリスクも高まります。
「ある程度安定している会社だから大丈夫」と思う人は次の会社を見てください。
- リーマン・ブラザーズ証券(株)
- マレリホールディングス(株)
- (株)日本航空インターナショナル
- 船井電機(株)
ここ数年で倒産・破産した企業の一部をピックアップしたものです。
今の時代どれだけ大手の会社でも倒産のリスクはあるんです。
早期退職を募る会社もかなりあります。
危険な理由②風潮が変わる
もう一つ、生活残業頼みだと危険な理由は「風潮が変わる」ということです。
簡単に言うと、「生活残業って世間的にNGだよね」という風潮になるということです。コンプライアンスがわかりやすいですね。
数年前はパワハラなんて当たり前だったのに、今じゃ絶対NGです。
コスパ重視の世の中、生活残業もそうなりかねないです。
生活残業がそういう風潮になったらどうでしょう?
あなたは残業をできず、手取りは減る、でも今までの仕事のやり方からスキルはあまりない。
そうなると将来不安ではないですか?
生活残業していれば転職の必要もない?
ここから少し転職の話をさせてください。
「生活残業をしてある程度稼げていれば転職する必要ないのか?」
人事をやっているので、こんな質問を友人からされたことがあります。
キャリアのプロである人事の考えは次の通りです。
生活残業しても一生安泰の自信がある人ならOK
生活残業で一生安泰の自信がある人なら、転職はしなくてOKです。
会社が絶対につぶれない自信がある人なら転職は考えなく手もいいかもしれません。
あるいは、会社から追い出されても他で必ず通用するスキルを持っていると言える人は転職しないでもいいかもしれません。
自信がないなら転職は視野に入れたほうがいい
ですが、自信が100%でないなら、頭の片隅にでも転職の選択肢は入れておいた方がいいです。
もっと言うと、いつでも動けるように企業を調べたり、自分はどんな会社があっているかを考えておいた方がいいです。
転職しようと思ったときに、手遅れにならないことが重要になります。
遅い転職には不都合な真実が3つある
なぜなら手遅れになるような、遅い転職活動には不都合な真実が3つあります。
これは人事をやっていてつくづく感じていて、恐ろしいなと感じています。
ただ、これが現実かと日々思っていることです。
順番に解説します。
不都合な真実①:業界が狭いため噂も広まりやすい
一つ目は思ったより業界が狭いということです。
もしあなたが転職するとしたらどんなところをまず思い浮かべますか?
きっとまずは同業種、同職種じゃないでしょうか。
実は思っているより転職先に知っている人がいたり、人事同士が繋がっていることがあるんです。
なので、仮にあなたが「生活残業をする人」というイメージを持たれているとします。そこで、ある会社に転職しようとしたら、その転職先にはあなたのことを知っている人がいました。
すると、転職先内で人事も交えて「あの人はやめといたほうがいいよ」となり、書類選考でNGが出るんです。
なので、変なイメージがつく前に早めの転職がいいんです。
これ本当思っている以上にあります。
不都合な真実②:面接で話せるスキルがない
繰り返しになりますが、生活残業=無駄な労働となるのでスキルが身に付きません。
なので、面接で話せる具体的なスキルや仕事で成し遂げたことが離せないんです。
うわべは話せても、
- 「どういう点が苦労したんですか?」
- 「そのプロジェクトでのあなたの役割は?」
- 「その時のメンバーの構成は?」
などを面接で聞かれると、答えられないケースが多いです。残
業代の影響で年収は高いのに、スキルや成功体験はあまりないのでNGを食らいます。
不都合な真実③:年齢でNGをくらう
そもそも40代過ぎなど、遅い転職だと年齢でNGを食らいます。
逆に言うと、スキルがなくても若いだけで「面接はしてみようか」と会社側は判断します。
なので、転職は本当早い方が圧倒的に有利なんです。
生活残業の何が悪い?と思っている人ほど転職を選択肢に入れて
上記で遅い転職の不都合な真実をお伝えしましたが、人事の現場ではかなりあるあるな事実です。
なので、「生活残業の何が悪いの?」と思っている人ほど、早めに転職を選択肢に入れてもらいたいんです。
理由は以下の通りです。
こちらも解説していきます。
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生活残業をする必要がなくなる
うまく転職に成功すれば、生活残業をする必要がなくなります。
今までやっていた生活残業代が含まれた賃金で手取りをもらえる状況になれば、その分自分のやりたいことに時間を使えて幸せじゃないですか?
子どもや趣味に使う時間も増やせますよ。
会社がダメになっても安心
転職をして自分のスキルを磨けば、最悪会社がダメになってもそのスキルを活かして次の会社に行けたり、独立したりできます。
「今の会社でもできるんじゃない?」
そう思う人もいるかもしれませんが、人間環境が変わらないと基本無理です。
環境を変えて心機一転、生活残業をなくしてスキルを磨きましょう。
1歳若いだけで合格率が10%上がる
早い転職はそれだけ有利とお伝えしましたが、選考を見ている人事的な感覚で言うと、1歳若いだけで通過率が10%くらいは上がると思います。
27歳と32歳は5歳差ですが、将来の伸びを考えて27歳の方がスタート地点で勝っています。
面接官が面接後に決まって言うのが、「若いから育てれば良い人財になるね」です。
その面接官に育てるスキルがあるかないかに関わらず、です笑
もっといい環境で生活残業してもいい
これはあまり人事的には言わないほうがいいんですが、どうせ生活残業するならもっといい環境で生活残業をした方がいいです。
例えば、
- これから伸びていく産業
- 倒産の確率が低い会社(資本金が潤沢)
- 福利厚生が充実している会社
などは生活残業代の額も上がるので、一つの方法です。
生活残業しながら登録して面談をしましょう
とはいえ、「いきなり面接に突っ込んで転職して」と言っても、ハードルは高いですよね。
なので、まずは生活残業はしながらでも転職について考えるところから始めてください。
まずは、転職サイトに登録して、
- 「どんな会社があるのか?」
- 「自分はどんな会社から求められてるか」
- 「別に今の会社に残っててもいいのか」
これらをエージェントとの面談で確認してください。
面談した結果、まだ今のところでいいな、となったらそれはそれでOKなんです。
転職するならミスマッチを防げるかとスピードがすべて
ではどんなところに登録したらいいか、ミスマッチを防げるかとスピードがすべてです。
理由は以下です。
- 求人は早い者勝ち
- 会社が合わなかったらまた転職することになる
色々業界や職種に特化したエージェントもありますが、なんだかんだ大手が一番です。
今の会社に違和感があったら環境を変えてください
私から、最後のメッセージです。
「今の会社に違和感を抱いているけど、生活代のためになかなか動けない人」は、もう生活残業をやめましょう。
ミスマッチをなくした転職をすれば、平日も家族と時間が取れて、収入も上がり、将来の選択肢が広がります。
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中途採用担当として、何社も転職エージェントとやり取りをしていますが、自分が転職するなら必ずココを使います
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あなたの将来が今より明るくなることを願っています。
読んでいただきありがとうございました。